娘のこと 母子家庭的教育論

子供と話す、子供の話。~ママは私を産むかどうか悩んだりした? ~

投稿日:10/08/2017 更新日:

某テレビドラマを一緒に観ていて、そこに17歳の妊婦さんが出てきました。

お腹の子の父親は不明。

 

 

当然妊婦さんの親御さんは生む事に反対します。

親御さんはいかに子供を育てる事が大変かと切々と語り、生まない道を示唆しますが、
「私は絶対生むんだから!! 」
と妊婦さんは反発。

 

それを観ていて娘は一言。
「頑張ればいいんだよね。大変かもしれないけど、頑張れば何とでもなるよ」

 

 

確かにそうかもしれません。

でも私はそれを聞いて、
「あ、危ないな」
そう思いました。

 

 

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私自身いわゆる出来婚で、21歳で妊娠、22歳で出産。

そして25歳で離婚しています。

 

お腹の中に娘が居るとわかった時私は正社員で働いていて、元旦那さんは学生でした。

「結婚しよう」
と元旦那さんはその時言ってくれましたが、もしもそう言ってくれなかったとしても、私は生む事を決めていました。

 

つまり、未婚の母にだってなってやる覚悟でした。

 

 

当時の私は今の娘と同じ事を思っていました。
「頑張れば何とでもなる!! 」

 

 

その決断は今でも間違ったとは思っていないし、娘はかけがえのない大切な宝物で、生んで後悔したりなんか絶対にしていません。

 

 

でもね。

もしも私がそれなりの収入を持っている人と結婚し、マイホームやしっかりした住居を持ち、
「そろそろ赤ちゃんが欲しいね」
と言いながら子作りをし、待望の赤ちゃんとして娘が誕生したら・・・・。

 

それはそれで、もっと安定した何かを娘に授けてやれたかもしれないなと思ったりもします。

自分がどうのではなく、娘の環境をもっと整えたものにしてあげられた可能性。。。。

私はいつもそれを考えます。

いや、最近になってそう考える事が多くなりました。

 

 

その「何か」が何かとはハッキリ言えないのですが、少なくても今ほどお金に困った生活を娘に強いる必要もなく、片親であると言う現実を娘に突きつける事もなかったのかもしれない、と・・・。

 

 

そうは言っても父親がどうしようもないというケースも珍しくはないし、両親揃っていたって幸せとも、経済的に安定しているとも言えないけれど。

少なくても、そういう可能性は広がるのではないかと思うのです。

 

結局は結果論なのでそんな話をしても不毛ですが、親としては最大限「より良い環境」を作ってやりたい、そう思う事は別に変な事ではないんじゃないかな、と思います。

 

 

だから私は言いました。

「確かに苦労する覚悟があれば、大抵の事は乗り越えられるかもしれない」

でもね。

「でも、あと少しだけ待てば苦労しなくても同じ事が出来るようになるかもしれないんだとしたら、ママはアナタのママとして、なるべくなら苦労をしなくても幸せになれる道を歩んで欲しい。不必要な苦労やガマンはさせたくないんだよ。多分、それが親としての気持ちなんだと思う」
と付け加えました。

 

17歳の妊婦さんに親御さんが反対をするのは、やっぱり我が子に苦労の多い人生を歩ませたくないと思う気持ち。

その気持ちは、同じ親としてとてもわかるのです。

 

 

「でもママ、そしたらお腹の赤ちゃんは死んじゃうよ」
と悲しい顔で娘は言いました。

 

うん。

結局はその大きな問題に悩むのだと思うのだよね。

 

既に起きちゃった事はなかった事には出来ない。

「生む」と答えたら数十年にも及ぶ苦労や、周囲との差を目の当たりにして悩んで生きる事になる。

だからと言って「生まない」と答えたら、それはそれで1つの命を消す事の責任を負わなくてはいけない。。。

 

娘はそれを、致し方ない事だと割り切るにはまだ幼過ぎ、法律的にその子はまだ「人間」ではない、との弁解も多分理解は出来ないだろうと思うのです。

 

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「世の中にはそういう赤ちゃんが実は沢山いるんだよ。病気とかどうしようもない事情でそうなってしまう赤ちゃんもいるし、赤ちゃんが生まれると困るからってそうしちゃう人も沢山いる」

そう言うと、娘はその事実に大きな衝撃を受けたようでした。

そして、その衝撃を受けた後に私に聞いてきました。

 

「ママ? ママは私を生むかどうかって悩んだりしたの? 」

 

 

私は答えました。

「ママはしてないよ。その時もう働いていたし、結婚はしてなかったけど一人でも絶対に生むって決めてた。今のあなたと同じで、頑張れば何とでもなると思ってた」

「だから言うんだよ。その道を通ってきたから、そんな苦労をしなくても幸せに赤ちゃんと過ごす時間をあなたには持って貰えたらいいなって願っている」

そして、
「あの時は今のあなたみたいに頑張れば何とでもなるって思って生んだけど、もう少し大人になってから生んであげられたら、ママはもっとあなたに色々してあげられたかもしれないなって悔しく思う時はあるの。もっと長い時間一緒に居て、寂しい思いをさせずに済んだかもしれないし、お出掛けにしても習い事にしても、もっともっとやりたいものをやらせてあげられたかなって思う時もあるし、、、」

 

 

だからね。

「もし起きてしまったのならその時に悩んでも遅い事って結構多いんだ。苦労する覚悟は必要だけど、苦労しなくていい道を模索する努力をママはあなたにして貰いたい。多分16歳で妊娠して生みたいとあなたに言われたら、ママは出来るだけ応援してあげるって言っちゃうと思う。でもそれは必要以上に苦労をする道だし、ママとしてはあなたにそういう苦労のする道を歩ませたくない。そしてお腹の赤ちゃんをどうしようなんて悩ませることもしたくない。だから、そうならないような努力をしていくことを忘れないでくれたらいいと思う」

 

 

娘はわかっているのかわかっていないのか・・・苦笑。

いやむしろ世の中の中絶率の多さに衝撃を受けてそれどころじゃなかったような気もしますが、なんだか凄くタイムリーにこんな話が出来たように思います。

 

子供の作り方もまだよくわかっていないようなのほほんとした娘ですが、出来れば幸せな結婚、妊娠、出産と順当に行ってくれる事を願っています。

 

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