本・映画等の感想

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー

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有名な著書ですね。

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー (新潮文庫) [ ブレイディ みかこ ]

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2 [ ブレイディ みかこ ]

これは、新潮社が発行している月刊誌「波」で連載されていたコラムをまとめた本。

 

数々の賞を受賞しています。

・第2回 Yahoo!ニュース 本屋大賞 ノンフィクション本大賞

・第13回 神奈川学校図書館員大賞(KO本大賞)

・第55回 新風賞

・第73回 毎日出版文化賞 特別賞

などなど。

 

内容としては、英国ブライトン在住の日本人、ブレイディみかこが息子「ぼく」を中心に、貧困、ジェンダー、レイシズム、など様々な問題を親子で熟考していく内容となっています。

 

 

Roroは以前、この「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」を読了したのですが、今回続編となる「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2」も読了したので、改めてこの2冊をまとめて考えてみることにしました。

Roroの全く主観な感想となっておりますが、よかったらお付き合いいただけると嬉しいです^^

 

 

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ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー

「多様性」を知る為に欠けていたもの

この本の一貫したテーマとして挙げられるのが「多様性」です。

意味としては「多様性」とは、「幅広く性質の異なる群が存在すること」とされていますね。

 

この本でも多種多様な人間が混在して生きていく事を認め合うと言う事にフォーカスが当てられています。

 

 

「多様性」ってとても耳に心地良い言葉ですよね。

「多様性」と言う言葉を聞くと、Roroはいつも「みんなちがってみんないい」って言う金子みすゞの詩がぽんと頭の中に浮かんで来ます。

金子みすゞって明治から昭和初期の方でしょうに、その頃からずっと「多様性」は叫ばれているのかもしれないですね。

 

ただ、それにしても少し前までは全然耳慣れない言葉でしたが、昨今ではSDGs熱も加速して「多様性」って言葉はどこにでも溢れている、ありふれた言葉になりました。

知らない人は居ないんじゃないか? って位です。

 

今回の「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」もそういう時代背景から、「多様性」を考える良いきかっけをくれる本として広く受け入れられていったのかもしれません。

 

 

 

ただね。

Roroは、実はそこまでこの本に対して「多様性」を考えるきっかけを貰っていないんですよ。

読了後も思ったほどに自分の中に変化はなくて、拍子抜けする位でした。

 

そしてその事実が、自分の頑なさを実感する事にもなったのです。

 

「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」で扱うテーマは、貧困だったり性差別だったり、はたまたレイシズムだったりします。

それを様々な具体的エピソードで「ぼく」の実体験を通し、リアルに描かれる。

 

 

ただ、Roroには、それらの「リアル」はどこまで行っても結局「イマジナリー」なんですよね。

わかるのはせいぜい貧困問題くらい。

LGBTQ、レイシズム・・・知識や言葉としては知っていても、それはどこか「対岸の火事」のような出来事でしか捉えられていないのです。

 

だってLGBTQと言われても、Roroは実際にそれらの人を目の当たりにした事はありません。

同様に人種差別も、テレビで観た事ある程度の理解力なんですよ。

 

本の内容がフィクションであろうとなかろうと、Roro自身がそれを「どこか遠い所で起きている出来事」と認識してしまっていては何にも臨場感を持つことは出来ません。

 

 

その事に気付いて、自分に自分でがっかりしたと言うか、残念だなと感じました。

Roroは「多様性」と言う言葉を知ってはいても、理解する能力が欠けていたんです。

 

 

 

「シンパシー」と「エンパシー」

物事を受け取る力には「シンパシー」と「エンパシー」と言うものがあるんだそうです。

 

シンパシーは、その物事に同情や共感を感じる力。

一方でエンパシーは、他人の経験・感情を理解する能力。

 

Roroはいつもほとんど大概、「シンパシー」で物事を捉えています。

だから、自分の身の上に起きない事は対岸の火事としか考えられないし、その物事が自分と共鳴出来るかどうかで自己内に取り込むかどうかを決めてしまう。

一種「自分軸」のみが自身のフィルターになってしまっているんですね。

 

 

言葉にすると凄く偏狭的な感じがしますが、実際はこれを無意識下で行っているので自分自身もそうしている事に気付いていません。

こういう人、実際は結構多いのではないかな、と感じます。

 

でも本当の意味で「多様性」を考えるのであれば、このフィルターは邪魔なものでしかないですよね。

物事を捉えるには「シンパシー」より「エンパシー」の方が受け入れられる幅も広がり、他人の違いを認め合うことが出来る。

しかもエンパシーは「能力」なので、これからでも伸ばしていくことは可能なんだそうです。

 

 

そういう観点から見ると、この「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」はまさにエンパシーを鍛えるのに最適な教科書。

日本に住んでいたらまず直面できない様々な問題を自分たちの前に提示してくれます。

 

 

 

「エンパシー」を感じるために必要なこと

さぁ、じゃぁ意識して他人の感情を考えていれば「エンパシー」は得ることが出来るのでしょうか。

Roroはそれも少し違うのかな、と感じます。

 

 

「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」を読んでいる時に、何度かふと読むのを止めた事がありました。

実は言っている事のバックグラウンドが、Roroにはわからなかったんです。

「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」では英国の政策が招く市民の混乱なんかについてもリアルタイムで投じられています。

ただその「リアルタイム」は「この本を読んだ時」ではなく「著者が執筆した時」なんですよね。

 

その当時の政治事情、増してや日本ではない遠い外国の政治事情をRoroは全然把握出来ておらず、

「何のことを言っているんだ? 」

と思わず手を止めてしまったと言うわけです。

 

その政策や事件について検索しようにも本の中では「あの政治家が行った政策のおかげで〇〇」と言うような抽象的な書き方なのでなかなか背景を探りにくい。

その事象にあるバックグラウンドが知識として準備されてないので、その中の人たちの感情や気持ちの変化が理解し切れないんですよね。。。

結局探し当てられず、ふわっとした気持ちのまま通り過ぎてしまうエピソードもいくつかあったので、注釈をつけてくれたらもう少し理解も進むのになと感じた部分もありました。

エンパシーを感じるためにはその人の人となりや生い立ち、その人を取り巻く環境と言ったバックグラウンドもあるとより理解しやすくなるのかな、と感じました。

 

 

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「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」の一番の魅力

最後に、「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」の一番の読みどころを紹介します。

一番読んでいて面白いなって思えたのは、「ぼく」の感受性と表現力だったりします。

 

「ぼく」ってまだまだ幼い少年なんですよね。

小学校高学年、中学生の子。

 

それなのに色々な事に直面する度によく考えている。

しかもその考えた事に対する表現力が凄い!

 

 

この本のタイトル「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー」も「ぼく」のメモから取ったそうですが、本当に秀逸な表現力ですよね。

日本とアイルランドにルーツを持つ「ぼく」が黄色人種であり、白人であり、そうする事で居住国ではチンクと差別的な扱いを受けることがあり、日本に来ればガイジンと言われてしまう事がある。

そんな身の上を表現する単語として「ブルー」を持ち出す。

 

なかなかハイセンスな言葉選びだと思いませんか。

こういう思考が著書には随所に散見します。

 

「ぼく」は自分の考え方の示し方と言うか、子供とは思えない程に深く考え、体感したことをきちんと自分の糧にして日々を過ごしている印象を感じ取ります。

何事も「深く考える」事って大切だなぁと思わされました。

 

Roroも「対岸」と思わずに様々な多様性についてきちんと自分の中に落とし込める人になりたいなって思いました。

そんなわけで、「落とし込む」為に文章にしてみたのでした。

 

 

映画の感想も載せています。

よかったらこちらも読んでみて下さいね♪

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