地震、異常気象。
次から次へと大変な事態になっていますね。
被害に遭われた方に心からお見舞い申し上げると共に、一日も早く通常通りの生活が過ごせるよう切に願っております。
さて。
災害と聞くと、私が真っ先に思い出すのは「東日本大震災」。
かつてない規模の原発事故を引き起こしたアレですね。
私はそこで人生最大の地震を体験したので、ついそれを思い出してしまいます。
今回も例に漏れず脳裏を掠ったのはあの時のこと。
当時娘は年中さん。
5才でした。
完全に交通網が麻痺した東京で私は6時間かけて徒歩帰宅し、翌日には熱を出し、直後から続いた食料品薄状態に恐れ戦き、輪番停電やら電車の不安定さや、ありとあらゆる「生きる不安」をリアルに感じ取ったのです。
それから、防災に対する意識がガラッと変わったんですよね。
折しも、娘が来年は小学生と言う節目で起きた東日本大震災。
幸いな事に東日本大震災の際、娘は幼稚園で完全な災害マニュアルの元に守って貰う事が出来ました。
大きな校庭で防災頭巾を被って寝かせられ、沢山のお友達と手を繋いで保護者のお迎えを待つ事が出来、トラウマを抱える事もありませんでした。
(実際に引き取りに行ったのは祖母で、娘は被災後1時間もしない内に家族の下へ帰る事が出来ました)
でも、これが例えば学校からの登下校中だったら?
もしくは一人でお留守番している間に被災したら、、、?
小学校に上がると言う事は、つまり、そういう事なのです。
完全に大人の目が行き届かない、「死角」が存在するということ。
その時、自分で自分の行動を決めなくてはいけません。
笑顔で大人になって貰う為には、しっかり話し合わなければいけない。
私はそう思いました。
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「災害時はこうすべき! 」は一番危険!
娘にどんな災害時でも生き抜いて欲しいと思った時、どんな話をしたら良いかと考えました。
でも、万能な回答なんてないんですよね。
例えば、
「ママがお仕事中に地震が来たら、おばあちゃんに助けを求めるんだよ」
と言ったとします。
我が家は私の実家と徒歩10分の距離ですが、地震が起きて、揺れが収まったらすぐ外に出ておばあちゃん家に行くのは得策でしょうか?
余震があるかもしれないし、万が一津波があったらひとたまりもありません。
我が家は海の近くではないですが、川がそこここにありますし氾濫しないとも限りません。
じゃぁ家にじっとしてれば良いのでしょうか?
それも違いますよね。
前述しましたが、津波や川の氾濫の際に家の中に居たらいけないし、地震で火災が起きたら家の中にいるべきではありません。
余震が酷くて家の中のものが凶器になる場合もあります。
タンスの下敷きになって亡くなってしまうケースも多いですよね。。。。
でもだからと言って、
「何かあったら避難場所にいってね、○○公園だよ」
なんて言ってしまって、もしも川が氾濫したら・・・?
公園なんていう平べったい場所ではなく、高台に逃げなくてはいけないでしょう。
「地震が起きたらまずは身を守ってね。揺れが収まったら周囲の様子をよく判断して、それから火災の心配がなさそうなら家でしばらくじっとしていること。そして頃合いを見計らっておばあちゃんと合流して。でももし火災が起きそうなら家から早く出て避難場所にいってね。避難場所は○○公園だよ。あ、でももし川が氾濫したりしてたらその時は○○公園じゃなくて高台に逃げる事。高い建物でもいいよ」
なんて、小学生1年生が覚えられると思いますか? 笑。
不謹慎ですが、無理過ぎて笑えます。
結局、娘が絶対助かる為の唯一の回答なんてないんだって気付きました。
ありとあらゆる災害を想定すればする程、逃げ方、身の守り方なんて1パターンだけじゃないのです。
だったら、
「地震の時はこうしてね」
なんて言わない方がよいのではないか。。。。
私はそう考えました。
だって子供は困った時、一番信頼してる大人との約束を忠実に守ろうとします。
地震が起きて身も心もパニック状態の時、川が氾濫しそうなのにママの言いつけ通りに避難場所にいってしまったら・・・?
私は多分、そんな事情で娘を亡くしたら、ずっと自分の言葉を悔やんでしまうと思います。
だって助かりたいから、娘は私との約束を思い出して一生懸命守ろうとしたのでしょう?
指示を出したのは私。
私の采配ミスです。
だから災害は、約束1つする事さえ難しいのだと痛感しました。
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娘と交わしたたった1つの約束
そこで、私は娘に言いました。
「自分が生き抜くことだけを考えなさい」
と。
この災害の時はどうしなさいと言うのは、ある程度色々な所から教えて貰います。
地震の時はまずは机の下に隠れる。
津波の心配がある時は高い場所に逃げる。
この辺の避難場所はどこで、どこに行けば食料の備蓄倉庫がある。
などなど。
その情報のどれが正しいのかは、その時になってみないとわからない。
まだ幼い娘が有事の際にどうしていいかわからないのは百も承知だけど、だからこそ、
「その時に一番自分が大切だと思った行動を取りなさい」
と判断を娘に委ねたのです。
勿論、
「地震が来たらどうする? 」
「そこで洪水になっちゃったら? 」
「あ、火事が発生したよ、どうする? 」
とケース毎にパターンを出し合って避難の仕方を話し合う事は何度も繰り返しました。
その都度、その状況によって答えは変わるもので、だからこそ私は「こうしなさい」とあなたに言えないから自分でどうしたらいいかを考えてねというような話をしていました。
それから。
「避難場所について安全を確認できたら、あなたはそこを絶対に動いちゃダメだよ」
と言う約束だけはしました。
仮に避難場所がいつも私と確認している場所と違ったとしても、避難場所じゃないわかりにくい場所で誰かが保護してくれているとしても。
そこが安全ならそこに居続けなさい。
「私は私が生きてる限り、何日かけても一生懸命あなたを探し歩くから」
「貴方はただ、一生懸命自分が生きる事を考えてじっとそこで待っていて。それが貴方のお仕事だよ」
と言いました。
幸い、東日本大震災以来、電車が全てストップしてしまうような大きな災害は起きていません。
が、いつ起こるかはわからない。
今は当時よりももう少し娘も判断力がついていると思いますが、あの時の約束は今も有効のまま我が家は過ごしています。
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まとめ
娘と物理的に距離の遠い場所で何時間も過ごすと言うのは、こういう事なんだと思います。
万が一の時はいくらスマホを持っていても繋がらない。
すぐに安否確認なんて絶対に出来ない。
だからこそ。
少しでも自力で生き延びる事の出来る可能性を示してやること。
それが私に出来る唯一の事だと考えました。
その為にご近所付き合いを大切にし、ママ友さんとの風通しをよくしておく。
随分と我流ですが、私の方法です。
沢山ある防災方法の1つだと思って頂ければ幸いです^^
力強いシングルマザーさんが沢山居ますよ^^ ↓
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