以前、娘の習い事(ピアノ)仲間であったママさんがこう言った事があります。
「うちの子、全然練習しないのよ」
その子はコンクールでも優勝する程上手な子。
同じ曲を弾いても、
「本当に同じ年なの? 」
と思ってしまう程にそのスキルには隔たりがあります。
うちの子は血の滲むような努力をしても彼女の出るコンクールで全国大会へ出られた事がないのに、練習しなくても優勝出来てしまうその子を「凄いなぁ。いいなぁ」と思いました。
でもそれ、単純なカラクリなんですよね。
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感じ方人それぞれである事に気付いておこう
そのママさんのお話には続きがあります。
「うちの子、全然練習しないのよ」
と言ったしばらく後に、
「1日2時間しかやらないのよ。それじゃ全然間に合わないよっていくら言っても聞かないし(ため息)」
と放ったのです。
つまり。
そのご家庭は、「1日2時間しか」ピアノの練習をしない事を憂いて嘆いているのです。
ところが、ですよ?
我が家の場合、1日2時間もピアノの練習をすれば、
「今日はよく頑張ったね」
と褒めてしまう程の練習量なんです。
だから、うちが
「今日は練習、よく頑張ったね」
と言えば2時間を指し、向こうのご家庭が、
「全く! 全然やらないのよ!! 」
とぷんぷんしていたら2時間・・・と言う事。
そのママ曰く、
「1日5時間はやらないと到底太刀打ちできないのよ」
とおっしゃっています。
5時間ですよ?!
以前、難易度の高いコンクールにラッキーで予選通過してしまった時、本選曲が手付かずで毎日それ位練習した事がありましたが、その数日でさえ娘はへべれけになっていました・苦笑。
その娘の特別水準を、彼女の家では「毎日の練習で当たり前に」こなす事を求められているわけです。
私、それに気付いた時、人の感じ方程アテにならないものはないな、と痛感しました。
勿論うちの子が毎日2時間以上練習していたとしてもその子のようになれる保証はないですし、実際は家庭環境や設備、親のスキルやその他諸々の諸条件も違いますから、そういう意味では羨ましいと思って間違いではないのかもしれません。
でも、その事実を知ってしまった時から私は安易に「羨ましい」と思えなくなってしまいました。
何故なら、彼女の栄光の裏に潜む必死な努力を、何もしていない私達が「いいなぁ」と思う事がおこがましいなと思ったからです。
「羨ましい」と思うようになる為には、環境や設備は違えど同じように
「1日2時間しか練習しないのよ! 」
と言えるだけの努力をした後で言わないといけないような気がしました。
その子の家は立派なグランドピアノがあって、防音設備がバッチリで、そしてピアノを教えてあげられる方がお身内にいる。
でもそれとは関係なく、そのママ自身が、1日2時間「しか」練習しないと嘆く努力をしていると言う事に他ならないからです。
そう思った時、「いいなぁ」って気持ちじゃなくて、「頑張ってるんだな」と純粋に相手を認め、称える気持ちになる事が出来ました。
物事ってそういう事なんじゃないかなって言う事に、気付いたのです。
隣の芝生が青く見えた時は・・・
以来、私はいつも相手の努力を考えるようにしています。
例えば
「○○ちゃん家は新築一戸建てで凄く綺麗な場所に住めていいなぁ!! 」
と思う時。
確かにそれはそれで事実で羨ましいと思うべき箇所ですが、私が新築一戸建てに住んだからと言ってその子のような暮らしが出来るだろうか、と考える。
多分、無理でしょうね。
新築一戸建てなら毎日部屋が綺麗かと言うとそうではないですから。
その新築一戸建てを「綺麗」にしているのはその子の努力ですし、私にその努力が出来るかと言われると多分難しい。
時間があれば掃除より好きな事をしていたいですもん・笑。
だから、そのお宅が「羨ましい! 」と思える努力をその子がしているんであって、その努力なしに「いいなぁ」と思うのはその子に対して失礼だなと思えるようになりました。
そう思えると純粋に心の底から、
「素敵なお家だね」
と言う言葉を放つ事が出来ます。
更にうちにはパパが居ませんから、素敵なパパさんでいいなぁと思うご家庭も確かに有り得ます。
一人ぼっちで心細いなと思った時や、仕事をしなくてものほほんとお茶会を楽しめる専業主婦さんを目の当たりにした時なんかは特に感じます。
でもね。
私はシングルマザーである事で沢山の恩恵と自由を手に入れています。
夕飯を自分の自由で外食にしたり惣菜にしても怒られないし、部屋が汚くても誰にも文句を言われません。
あたくれて台所がぐっちゃぐちゃのまま娘と一緒に寝てしまったり、義母の顔色を伺う必要も、育て方に口を出される事もない。
少なからず、その恩恵を「良かった」と思った過去は、どこかであったはずなんです。
そうやって納得出来れば、素敵なパパさんは素敵なパパさんで
「素敵なパパだね^^ 」
と素直に伝える事が出来るし、そう伝えられた人は多分、嬉しいと思ってくれるんじゃないかな。
「男手が必要な時はいつでも言ってね。貸し出すから」
なんて返して貰えれば、それはそれで素敵な関係になれますよね。
「いいなぁ」「羨ましいなぁ」と妬む気持ちを持って、一人でクサクサしているよりは、よっぽど素敵な繋がりになると思います。
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まとめ
シングルマザーでもそうじゃなくても、貧乏でも金持ちでも。
人は結局、何かを見ては羨んで生きているんじゃないかなと思うんです。
だったらそこにフタをして見ないように生きるんじゃなくて、相手の努力の結果を素直に称えて生きた方が結果的には自分にも良いよって言う今日のお話しなのでした^^
力強いシングルマザーさんが沢山居ますよ^^ ↓
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