シングルマザーが家を買ったお話

【シングルマザーのマンション購入記・12】わからないのは相手か、自分か

投稿日:05/01/2019 更新日:

貧乏母子家庭の中古マンション購入記です。

最初から読みたい方はコチラからどうぞ。

前回の記事はコチラ

 

 

 

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この物件、気に入ったんだよ? なんで進まないの?

不動産屋Tさんはそれからも物件情報を持ってきてくれました。

 

どうですか?

と出され、内覧をした1790万の物件。

 

築年数だけは自分の思惑からはオーバーしていましたが、学区内ですし、子供の友達も沢山住んでいるファミリータイプの大規模マンションでした。

 

 

 

フルリノベーションって知っていますか?

築年数がそこそこいってしまったマンションの内装をガラリと変え、内観を新築同様に見せようという思惑です。

 

Roroはそれを最初に聞いた時、

「でも、給湯や配管の設備は古いままなんですよね? それってみてくれだけ良くして価値を上げて見せているだけで、結局何も変わってないって事じゃないの? 」

と思いました。

 

 

そう、思っていたんですけどね・笑。

 

 

実際にフルリノベーションされた物件を見ると、物凄くテンションが上がってしまうんですよ。

新築なんて夢のまた夢だと思っていれば、尚更。

 

単に壁紙や住宅設備を最新にしているだけで、配管や床下なんかの一番大切な所は古いままなのに、それでもその見てくれに「まぁ、いっか」って気にさせられてしまう・苦笑。

 

見てくれ、って凄く重要なんだなと痛感いたしました・笑。

 

 

そのマンションも普通に売りに出されている部屋だと1400万前後、そこにフルリノベーションの金額が上乗せされて1790万になっているわけです。

 

 

 

 

わかっていました。

わかっていましたが、一目でRoroも子供も気に入りました・笑。

 

今まで見せてくれた物件のどれも「わぁ☆ 素敵だ!! 」とテンションの上がる事のなかったRoroと子供でしたので、その分その衝撃は凄かったんだと思います。

 

 

 

「どうですか? 」

と不動産屋Tさんが聞いてきてくれたので、

「凄く気に入りました。ここがいいです」

と答えました。

 

 

しかし、不動産屋Tさんは、

「ではローン審査をしてみましょう」

とは言ってくれませんでした。

 

 

「そうですか、でもショートしている500万近くをどうにかする必要があるんですよねぇ・・・」

と、歯切れの悪い事を言うばかり。

 

 

Roroは意味が全然わからず、ぽかんとするしかありませんでした。

「ショート」と言う意味がまずわかっていなかった。。。

そして不動産屋Tさんもそちらについてハッキリ説明はしてくれませんでした。

 

 

 

結局、何が何やらわからないまま、

「それでは一旦帰りましょう」

と促され、帰路につきました。

 

 

 

「もう一度聞きますが、ご両親からご援助頂けたりはないんですよね? 」

「えぇ」

「そうなると、あの物件はちょっと難しいかなぁ・・・」

こんなやり取りを何度か致しました。

 

 

なんで?

Roroの年収でいけそうな物件を見繕ってくれているんでしょう?

今回見せてくれた物件も、どうにかトライしてみましょうって思ったから持って来てくれたんじゃないの?

 

 

最初から親の援助はないって言ってるよね?

なんで同じ事を何回も聞くの?

 

買えないなら、物件見せて「どうですか? 」って何で聞くの??

 

 

Roroもわからない事はハッキリ聞けば良かったのですが、

・買える物件だから持ってきてくれている

と思い込んでいて、どうにもよくわからない不動産Tさんの態度に少しイライラしていました。

 

 

 

他にも不動産屋Tさんは私に色々な説得を試みてくれました。

「築年数が30年を超えていると、Roroが生涯住む事が出来ないかもしれない。今現在建っているマンションはどれも戦後に建てられたもので、どんなに古くても40年程度でしかない。それから先の築年数のマンションは現状では存在していない。つまり、それから先は未知数と言う事ですよね? ならば、後20年は住む事を考えると築年数は20年程度に抑えたい」

と言うRoroに、

「まずは一生そこに住むと言う概念を取っ払ってみてはどうでしょう。マンションは流動性の高い不動産です。一定期間住んで収入が上がってから住み替えると言う選択肢を取ってみては? 」

と言って来ました。

 

つまり、今は買える家を買い、数年後にもっと良い条件の家を買うと言う選択肢があるよと提示してくれたのです。

 

 

「でも、その20年後にそのローン残高以上で売れる保証はどこにもないわけですよね? 増してそこに住み続け、築50年のマンションを売ったとして、資産価値はどれ位になるんでしょうか。現時点ではそれ程の築年数が存在してないので、目安を考えることも出来ません。そんな資産を住宅ローンで抱えるのは、低所得者だからこそリスクでしかないんじゃないでしょうか」

(考え方は千差万別です。Roroの持論はあくまでその中の1つの意見として捉えてください。決してそれ以外を排斥しようとしてるつもりはありません)

と返すと、

「確かにマンションの売値は誰にもわかりません。でも今家賃を払ってお金を捨てていく事を考えれば20年後の資産価値が低かったとしても、そのお金を資産形成に出来ると思う方が健全ではないですか」

と返って来ました。

 

「それはそうだと思います。でも私は将来のリスクを減らす為に家を買いたいと思っているんです。いつか売る事を念頭に置いて生きる為に家を買うんじゃないんです」

「それは勿論です。ですから、この話は1つのケースで、決してそうしろと言っているわけではありません」

という様な問答を何回も繰り返しました。

 

 

堂々巡りですよね。

 

あくまで「今は少しくらい妥協しても買える物件を買うべきだ」とほのめかす不動産屋Tさんに対し、「終の棲家としての家を買いたいからなるべく妥協したくない」と言うRoroの持論なのですから。

 

結局、いくら議論を重ねても平行線でした。

 

 

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今だからわかる、Tさんの思惑

このやり取りや一連の不動産屋Tさんの行動からわかるのは、恐らく、Roroの年収と希望するマンションのグレードがミスマッチだったんです。

それに妥協して、もっと手頃な物件で手を打てと言う事を言いたかったんでしょうね。

 

1790万のマンションを敢えて内覧させたのは、

・こういうマンションは今のRoroには無理だよ、

・もし欲しいなら親を引っ張り出してくるとか、別の手立てが必要だよ

と言うメッセージだったんだと思います。

 

が、当時のRoroには全くわかっていなかった。

1790万のマンションを見せてくれると言うことは、不動産屋Tさんが何とか1790万の住宅ローンを通してくれるとばかり思っていました。

そこをはっきり言ってくれなかった不動産屋Tさんは、優しかったんだと思います。

 

 

でも、当初からRoroはミスマッチである事はわかりきっていました。

そして、それでもダメでも何でもいいから「やってみましょうか」と言ってくれる不動産屋さんを探していました。

 

さすがに住宅ローンで否決されれば、Roroも納得して色々折り合いをつけたかもしれません。

 

 

ところが、不動産屋Tさんはそこまで動いてくれようとはしませんでした。

安全パイを探して、どこまでも保守的な路線を提示する。

Roroはやってみてダメなら納得するけれど、この目この身で体感しない事にはにわかに信じられない単細胞の猪突猛進タイプでした。

 

 

実際、1400万を通してあげるとケバケバ女子は言ったのです。

参照→(【シングルマザーのマンション購入記・4】シンママの味方! を売りにした不動産屋さんでこてんぱんにやられた話~後編~

だから不動産屋Tさんにも、それ位の金額でなんとかしようと思って欲しかった。

 

出来なくてもなんでも、

「やってみましょうか」

って言って欲しかったのです。

 

でも不動産屋Tさんは1200万の枠に固執して、そこを逸脱することはありませんでした。

だから結局、不動産屋Tさんの説得は机上の理論でありRoroの実感を伴うものではなかったんですよね。

 

不動産屋Tさんはどこまでも優しく、いつも「希望をかなえる」「納得して貰いたい」と言うような事を言っていました。

でもRoroにとって「納得する」のは「とりあえず通してみる」事なのです。

 

何度か、

「ダメでもいいから」

というような事を言った事はありますが、さらりと交わされるだけでした。

 

核心をついた会話が出来ていなかったのもあまり良くなかったかなと今では思います。

 

 

いっそのこと、いつぞやのケバケバ女子のように、

「そんなんじゃ無理よ! 」

とハッキリ言われていたらRoroも考えを改めていたかもしれません。

 

でも、どこまでも「お客様の為に最大限望みを叶える」といわれ続けている限り、Roroの気持ちが変わる事はありませんでした。

 

 

 

結局わかっていなかったのですよね。

お互いに。

 

不動産屋TさんはRoroの動かし方をわかっていなかったし、Roroは不動産屋Tさんのやり方を全く理解していませんでした。

 

 

最後の方は、いつも話し終えると双方がモヤモヤしていたような気がします。

 

そして、Roroはついに別の不動産屋さんに電話をする事にします。

このままでは埒が明かないと思ったRoroは、とりあえず不動産屋Tさんからの物件連絡を待ちつつ、自身でもネットで気になった物件情報を掲載している不動産屋さんに手当たり次第に電話をし始めました。

 

そのお話は次にしようと思います。

 

 

続編を更新しました→(【シングルマザーのマンション購入記・13】本当に買う気あるの?

最初から読む→(【シングルマザーのマンション購入記・1】年収がびっくりする程低いのに、「買おう! 」と決意した話

 

 

 

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